ふたり暮らし

明日は明日の風が吹く

捨てて良かったもの、捨てなくて良かったもの

ふたり暮らし。捨てて良かったもの、捨てなくて良かったもの。

捨てて良かったもの

7年ほど前まで超マキシマリストだった私は、過去に数回の断捨離をしてシンプリスト程度にまでなった。わが家は転勤族なのだけれど、今の家に来る前にすでに「もう捨てるものはない」という状態だと自分では思っていて、今の家に引っ越してくる時は断捨離はとくに必要ないと考えていた。

 

ところが、今の私から見れば、あの家に住んでいた時はまだまだ無駄なものに囲まれていた。そのうちのひとつがベッドである。正確にいうとベッドのフレームだ。結婚する時に買ったベッドで、枕元に棚とコンセントがあり、下に大きな引き出し収納のついた、よく見かけるタイプのものである。

 

とても便利に使っていたベッドだったけれど、フレームを捨てようと言い出したのは夫だった。というのも、夫の会社は辞令から2週間後に引っ越ししなければならず、いつもゆっくり物件を吟味している暇がない。間取りと駅(職場)からの距離さえ希望に合っていたら即決。不動産屋さんで間取り図を見ながら、「あれをここに置いて〜、これはここに置いて〜」などとシミュレーションする余裕はないのである。

 

ベッドにフレームがあると、置く向きを考えなければならない。とくに下段に引き出しがついているタイプは、配置によって引き出しの向きを考えて組み立てる必要があり、予めどっち向きに配置するかを決めておかなくてはならなかった。引っ越しのドタバタの中で「あ、やっぱりこっち向きがいいな」「いや、こっちの方がいいかな」なんてやっていたら引っ越し屋さんに迷惑をかけてしまう。マットレスだけにすれば、その問題は解決する。

 

引っ越し3日前。あとは身の回りのものをダンボールに詰めるだけ〜とのんきに考えていた引っ越し作業が、一気に大掛かりな断捨離になった。笑

 

市の粗大ゴミ回収は順番待ちのことが多いので、最悪自分たちで収集センターに持っていくか、と思っていたけれど、運良く4日後の回収日に予約を取ることができた。すでに引っ越したあとになってしまうが、ちゃんと回収用の紙を貼って、通行の妨げにならない場所であれば、前日に出しておいても問題ないと言っていただき、どうにか処分できることになった。

 

一度に3点まで無料で回収してくださるとのことだったので、ベッドのフレームと、ハンガーポールと、あと何か忘れたけれど、とにかく3点の粗大ゴミを出した。もう粗大ゴミは出ないと思っていただけに、自分でもびっくりした。捨てたハンガーポールも、あったらあったでたぶん使っていたと思うけれど、ないならないでとくに不便はない。というか、この記事を書いていて久しぶりに思い出したくらいなので、必要ないものだったのだ。

 

マットレスだけになった寝室

マットレスだけの生活は、想像していた以上に快適だ。朝起きたら布団をしまい、マットレスは壁に立てかけておく。昼間は部屋が広く使えるし、掃除も楽になった。一番良かったことは、それまでは家事の中でも重労働だったシーツの取り替え作業が、とても簡単になったこと。マットレスの上下や裏表を変える作業も気軽にできるようになった。どうしても夫の寝る側がたわみやすかったので、これも嬉しい利点だ。

 

あのベッド下の大きな引き出しに入れていたものがなんだったのか、今ではもう思い出せない。たぶんシーツ類と、あとなんだったか…   とにかく、大きな引き出し2つ分の収納がなくなっても、とくに何にも困ることはなかったのである。

 

迷った末に捨てなかったもの

過去の引っ越しで、毎回迷った末に捨てずに持ち続けているものもある。それが白いカラーボックスだ。ひとつ2000円くらいの、私が片手で持ち上げられる重さのちゃちなやつ。わが家には4つもある。

 

軽いだけあって移動が簡単だし、収納したいものによって向きも変えられるし、複数を組み合わせたり、単体で使ったりと、その時の生活スタイルによって使い方を変えられるところが、引っ越しの多いわが家には便利なのである。今はウォークインクローゼットの中で2つ、寝室の押し入れクローゼットの中で1つ、寝室の片隅で1つ使っている。

 

寝室の片隅に置いてあるものは、3段のうち上2段が空で、一番下にゴミ箱と充電器を収納している。上の段を空にしておくことで、飲みものや読みかけの本などを一時的に置くことができ、重宝している。

 

断捨離に終わりはない

当たり前だけれど、生活スタイルが変われば必要な物も変わる。この家に来てさらに捨てたものもあれば、買い足したものもある。定期的な見直しをするのはとても大切だと改めて思った。今日もこれからクローゼットの整理をかねて、衣服のメンテナンスをしようと思う。