ふたり暮らし。答えに困る質問。
好きな食べ物は?
先日、職場でバイトの子に訊かれた。
「葉月さん、好きな食べ物ってなんですか?」
「チョコ(即答)」
「あー、お菓子かぁ」
「お菓子以外ならじゃがいも(即答)」
「(苦笑)」
なんで急にそんなこと訊くの?と言うと、その場にいた3人中2人の子にこう言われた。
「好きな食べ物訊かれるのって困るんですよ」
彼ら曰く、「食べ物に好き嫌いがなく基本的になんでも好き」で、「その時の気分で好きな食べ物が変わる」ゆえに、「好きな食べ物は?」という質問は答えに困る、とのこと。
「なら、その時に一番食べたいものを気分で答えたら?」と一瞬思ったけれど、一度「ハンバーグ」と答えてしまったら、その人は「ハンバーグ好きの人」として周囲に認識され、ハンバーグの気分じゃない時でも「ハンバーグ好きなんだよね?」なんて言われたりして面倒なんだろうなぁ、と悟った。
その場にいたもう1人の子はこう言った。
「その質問って話題を広げるための質問だから、そんな真剣に考えなくてもいいと思う」
高校生ながら、大人の意見である。ちなみにその子の好きな食べ物は「肉(即答)」だそう。
その日、シフトが終わったあとで、たまたま事務所に来ていたべつのバイトの男の子に「好きな食べ物ってなに?」と質問してみた。するその子は少し考えて、「それって食材ですか?料理名ですか?」と訊き返してきた。何も考えずに「チョコ」だの「じゃがいも」だのと即答した私より相当利発だと思った。笑
答えに困る質問はいろいろ
人それぞれ訊かれると困る質問てあるんだな、と思った。訊く側はなんの他意もなく気軽な気持ちで質問していても、答える側はあれこれ考えて返事に詰まってしまう。
私にも訊かれたら困る質問がある。↓
とはいえ、今の職場も5年目に突入し、シフトがよく一緒になるメンバーとは3年以上の付き合いになるため、今ではまったく構えずにコミュニケーションが取れるようになった。あまり親しくないうちにいろいろ訊かれるのは苦手だけれど、自分のペースで情報を小出しにしながら、ゆっくり親しくなっていくのは好きだ。最近はかなりリラックスして話ができるようになったなと感じる。
お互いを知ることのバランス
「好きな食べ物を訊かれるのが困る」という意見は初めて耳にしたけれど、世の中には同じように思っている人が結構いるのだろうなと思った。そういう些細な(でも本人にとっては大事な)、その人その人の感じ方や考え方を知るのは大切なことだと改めて思う。
「へぇ、そうなんだ。これが嫌なんだね」「えー!これがダメなんだ?」と、自分では思いもよらないような物事を苦手とする人がいる。そんな当たり前のことでも、大人になってから知り合った人とはなかなか共有できないものだ。私自身がもともと他人に心を開くまで時間がかかるタイプな上に、今は転勤族なので余計にそう感じる。
でも、個人のそういう感情をお互いに共有できるようになると、人間関係はもっと円滑になるし、仕事はもっとやりやすくなるのだろうなと思う。大人になるとつい他人との間に壁を作ってしまいがちになるけれど、無邪気に誰とでもつっこんだコミュニケーションを取れる人を見習いたいなと、ちょっと思った。
(壁があったほうが心地よい、という気持ちに変わりはない。笑)
何ごともバランスが大事だけれど、お互いを知ること・共有することのバランスはとくに大事なのかもしれない。