ふたり暮らし

明日は明日の風が吹く

ぬいぐるみを手放す

ふたり暮らし。ぬいぐるみを手放す。

ぬいぐるみは友達

ぬいぐるみやお人形を手放す時というのは心が痛む。とくに子どもの頃から一緒に過ごしてきた子は友達みたいなもの。手放さなくて済むならそうしたいと思う。

 

でも、ぬいぐるみやお人形はホコリもつきやすいし場所も取る。うちは子どもがいないのでもう遊んであげることもできない。とても悲しいけれど、部屋の片隅でホコリをかぶって薄汚れていくだけの存在なのは否めない。

 

結婚当初は棚いっぱいに並んでいた、たくさんのぬいぐるみやお人形たち。現在うちにいるのは2体だけになった。ひとつは海外から帰国した友人がお土産にくれたテディベア、そしてもうひとつは、私が生まれて初めてのクリスマスに両親から贈られたブタのぬいぐるみだ。

 

 

手放す時は必ず複数で

神社に持って行って焚き上げてもらえるサービスがあったり、ぬいぐるみやお人形を引き取ってくれる専門業者さんがあったり。世の中にはぬいぐるみやお人形を自分で処分できない人が多いのだとわかる。

 

私も初めはリサイクルショップに持ち込むことも考えた。でも、リサイクルショップの棚に並ぶわが子たちの姿を想像したらとても悲しくなってしまった。1体1体バラバラのおうちに貰われて行くよりは、みんな一緒に処分してあげたほうがいいような気もした。
(これは人それぞれ考え方が違うと思う。)

 

これまで、何回かにわたってぬいぐるみたちの処分をしてきたのだけれど、処分する時は必ず複数体を一緒の袋に入れて出している。ひとりでさびしくないように。最後に1体1体抱きしめて、お礼を言って…

 

 

できることなら過去に戻って、ぬいぐるみを買おうとしている両親や自分自身に、「将来こんな思いをすることになるから買わないで」と伝えたい。長年大切にしてきた子ほど、手放す時は胸が痛む。今、手元にあるブタのぬいぐるみは、将来私の親が亡くなった時に、一緒に棺の中に入れようと思っている。