ふたり暮らし

明日は明日の風が吹く

やりたいことだらけの日常

ふたり暮らし。やりたいことだらけの日常。

ヒマそうに見えるけどヒマじゃない

よく職場の人から「毎日なにやってるんですか?」と訊かれる。学生のように学校へ行くわけでもなく、課題があるわけでもなく、バリバリ働いているわけでもなく、子育てしているのでもない私は、どうやらヒマに思われているらしい。

 

ヒマというのは、何もやることがない状態のことだと思うけれど、私の日常はやりたいことだらけだ。やりたいことのすべてをやっていたら24時間じゃ全然足りない。

 

それこそ掃除なんて、徹底的にやろうと思えばいくらでも掃除するところがある。私は掃除が好きなので、日々の掃除のほかに色んな箇所をローテーションして毎日どこかしらを雑巾で拭いているのだけれど、ホコリというものはきれいな場所でほどとても目立つ。

 

昔、仕事が多忙を極めていた時は、巾木や棚の上にホコリがつもっていても全然気にならなかった。もともと薄汚れている所というのは、1~2日分のホコリがそこに足されたところで、見た目に変化はほとんどないのだ。でも、昨日と今日の変化はほとんどないのに、数か月後に気がつくとものすごい量のホコリが積もっていたりして途方にくれる。

 

今は家がきれいなおかげ(せい)で、たった1日分であってもホコリが気になってしまう。「えっ、巾木の上って掃除するものなの??」なんて思っていた頃の自分が信じられない。

 

ホコリだけでなく、家中のあらゆる汚れに対して同じことが言える。とくにわが家は浴室掃除が長年夫の担当だったこともあり、まあまあ汚かった。私は視力が悪く、お風呂に入る時はコンタクトを外しているため、私には汚れが見えなかった。

 

今は私が毎日掃除しているので、どこもかしこもピカピカだ。ピカピカにして気づいたことは、湯垢や皮脂汚れというのはたった1回の入浴でもしっかり溜まる、ということだ。夫は毎日出勤前にシャワーを浴びていくのだけれど、その1回のシャワーで、床も浴槽も壁もうっすら皮脂汚れが付着している。

 

今は私がシャワーを浴びたら、浴槽も壁も床も鏡も蛇口もすべて磨いてから出るようにしている。毎日掃除していると、見えなくても手触りで汚れがわかる。
(夫の掃除の仕方がかなり適当だったということもよくわかった。笑)

 

話が掃除のほうに行ってしまったけれど、こんな感じで、家のことをやるだけで毎日けっこう忙しい。実家暮らしで自分のことだけをやっていればよかった学生時代とは、忙しさの質が違うなぁと思う。

 

楽しみを先延ばしにするのが苦手

私は、未来にお楽しみがあると今やるべきことが疎かになるタイプだ。前もって楽しみな予定を立ててしまうと、そのお楽しみまでの数日間は、なにもかもやっつけ仕事になってしまう。
(遠足前の数日間は、大好きなバレエのレッスンにも身が入らなかった。)

 

大人になり、昔にくらべてだいぶマシになったとはいえ、今でもその傾向があり、だから私は「近々〇〇しよう」という計画を立てるのが苦手だ。近々でなく、今行きたい!今やりたい!となり、思い立ったら後先考えずに行動してしまう。そのくせ見切りも早いので、「よく考えてから始めればいいのに」と後悔することも無きにしも非ず…

 

好きな映画のジュリア・ロバーツの口癖に、「楽しみを先延ばしにするの?」というセリフがあるのだけれど、私はそのセリフにとても共感している。

 

とにかく私は自分がやりたいと思ったことに対してせっかちなのだ。「本を読みたい」と思ったらすぐに読みたいし、「これが食べたい」と思ったらすぐに作る(またはお店を予約してもらう)。

 

先日は、ものすごーーーーく行きたかったレストランに久しぶりに行けることになり、それまでの数日間はとても早寝だった。眠ってしまえばとりあえず1日が終わるから。こういうところは子どもの頃から成長してないなぁと我ながら呆れている。

 

やらなければいけないことばかりだった頃

バレエ教師をしていた頃は、やりたいことよりも「やらなければいけないこと」のほうがずっと多かった。

 

バレエは大好きだったし、とてもやりがいのある仕事だったけれど、「やりたいこと」より「やらなければいけないこと」の量が上回ると、心は自分で気づかないうちにどんどん消耗していく。一時期は、レッスンのない日にバレエに関するものを見聞きすることが苦痛で仕方なく、「人生やめたい…」とまで思うようになってしまった。
(自殺願望とはまたちょっと違う感情だ。)

 

あの頃から思えば、今の生活は当時とは比べ物にならないくらい毎日楽しく、幸せだ。

 

バレエ教師をしていた頃は、友達や周りの人から「葉月ちゃんは好きなことを仕事にしてて羨ましい」と言われることがよくあった。小さい生徒さんたちからは「将来はバレエの先生になりたい」としょっちゅう言われたし、テスト前などの中高生からは「バレエだけやってればいい毎日なんて、夢みたいで羨ましいー!」なんて言われることもよくあった。
(私自身も中高生の頃はそう思っていた。)

 

今の生活は、周囲の人から見たら単調でつまらない毎日かもしれないけれど、私にとっては「やりたいこと」だらけの有意義な毎日である。この生活に飽きる日がくるのかどうかはわからないけれど、飽きたらまたその時にやりたいと思ったことをやろう!と、楽しみにしている。