ふたり暮らし

明日は明日の風が吹く

コロナ渦をふりかえってみて

ふたり暮らし。コロナ渦をふりかえってみて。

コロナ渦がもたらした嬉しい変化

世の中からいろいろなものを奪ったコロナ渦。楽しみにしていたイベントが中止になったり、転職を余儀なくされたりと、コロナウイルスに憎しみを抱いている人はとてもたくさんいるのだろう。でも、外では決して口に出さないことだけれど、コロナ渦は私にとっていいこともたくさんもたらしてくれたように思う。

 

 

①マスク接客ができるようになった。

今ではもう考えられないけれど、コロナ前は接客業でマスクをするなんてありえなかった。よっぽどひどい花粉症の人などは、お客様に「大変申し訳ありません、アレルギーのため、マスクのままで失礼いたします」とことわりを入れて接客していた。

 

それが今は、接客従事者はマスクが当然の世の中になった。これは大変ありがたい。昼間ほとんど外に出ない私は、たった数時間のパートのためにメイクをしたくない。「女性のメイクは社会人としてのマナー」とか言い出したやつは誰なんだろう。これを機に、マスク無しでもすっぴんで働くことに寛容な世の中になってほしい。

 

 

②テイクアウトやデリバリーに対応する飲食店が増えた。

今まではお店に行かなければ食べられなかったお料理が、おうちで楽しめるようになったのは大きい。私たち夫婦はワインや洋酒が好きなので、お店でボトルを開けると高くつくけれど、同じお酒が家で飲めば3分の1以下のお値段で楽しめる。
(でも飲む頻度が増えたので出費はそれほど変わらない。笑)

 

 

③夫が料理をするようになった。

おうち飲みが増えたこともあり、休日の前の晩はいろいろなお料理を作るようになった。私が作るのはワインに合うおつまみやおかずばかりだけれど、夫は〆の炒飯やオムライスなど、家にあるものでサッと作れる料理にハマっている。
(ふたりでひとしきり飲んだ後、ソファに移動してHuluやアマプラを観ながら夫が作ってくれた〆を食べるのが最近の定番だ。)

 

今まで、料理に関しては夫をまったくあてにしていなかったけれど、夫は料理をするようになってから、素材の下ごしらえやちょっとした手間ひまをかけることの苦労がわかったようで、普段のごはんも今まで以上に感謝してくれるようになった。

 

大好きだったBarが閉店

とはいえ、私にもコロナが憎い部分もある。それは大好きだったBarが閉店してしまったこと。この辺りでは古くからある老舗のBarで、とても居心地が良く、バーテンダーさんのレベル(この言い方はあまり好きではないけれど)も高かった。Barというには本格的な食事も提供してくれるお店で、イタリアンで修業を積んだシェフがものすごくおいしいお料理を作ってくれた。

 

食事の帰りにちょっと立ち寄って少し飲んだり、開店から突撃して食事とお酒を長時間存分に楽しんだりと、このBarにはいい思い出しかない。

 

このBarが閉店したあと、いきつけのBarを開拓するべくいろいろなお店に行ったけれど、このお店を超えるBarにはまだ出会えていない。ひとことでBarといっても、その内容はほんとうに様々で、中にはその辺で売っているようなお酒ばかりで、古酒やフレッシュフルーツを置いていない(客の要望にあったカクテルを即席で作れない)お店まであった。

 

終電を逃し、家までの道をほろ酔いで歩きながら、「おいしかったね~」「あのパスタ最高だったね~」「楽しかったね~」などと夫とおしゃべりしたのが本当にいい思い出だ。

 

私たちは前向きなインドア派

時々夫が言う。「最近おうちデートばかりだもんね」
それはたとえば、夜中に急に私が散歩に行きたい!と言った時や、海を見たい!と言った時だ。

 

夫のセリフには、「どこも連れて行ってあげられてないね」というニュアンスが含まれていて、私はあわててその誤解を解く。

 

「私たちは前向きなインドア派だよ。仕方なくおうちにいるんじゃなくて、おうちにいたいからいるんでしょ?」と。

 

実際、コロナ渦以降、インテリアを変えたりおうち飲みグッズを充実させたりして、以前よりずっとおうち時間が快適で充実している。夫はボーナスをはたいてオーディオ周りとパソコン周辺機器を一新したので、ますます趣味のオンラインゲームや音楽鑑賞が楽しくなったようだ。

 

どこかに遊びに出かけるのはとても楽しい。
でも今は、おうち時間がもっと楽しい。

 

これはコロナがもたらしてくれた嬉しい変化だ。