ふたり暮らし

明日は明日の風が吹く

クラッシャー夫婦

ふたり暮らし。クラッシャー夫婦。
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仕事で失敗

最近どうも運気が悪い。

 

先日、出勤早々に職場Aでお皿を割ってしまった。飲食店で働いていると仕方のない面はあるのだが、とはいえそう頻繁にあるというわけでもない。申し訳ないし、片付けにほかの人の手も煩わせるしで、「ああああごめんなさいぃ…」と落ち込んだ。

 

で、その同じ日の夜、今度は職場Bでもグラスを割ってしまった。職場Bで食器を割ると大変なのだ。ここから搭乗までの間にはもう手荷物チェックがないため、万が一割れた破片を機内に持ち込まれてしまうと大問題になってしまう。
(破片は凶器にもなるため。)

 

ハサミひとつとっても、所定の位置にワイヤーでつながれていて自由にならない職場だ。食器を割ってしまった場合はその周辺すべての物を撤去し、散らばったかけらをすべて集めて90%以上の復元ができなければ、かけらが見つかるまで周辺を封鎖して探し続けなければならないのである。そして社員2名が立ち合いのもと、復元された食器の確認をしてもらい、書類にサインをし、ハンコをもらう。従業員たちの食器類の扱いは私が今まで働いてきたどのお店よりも慎重だ。

 

割った時のほかの従業員の反応も、職場Aでは「大丈夫ー?怪我しなかった?」と声をかけてくれたりするのに対し、Bでは即座に「◯◯さん(上司)呼んできて!」「ここ急いで封鎖して!」「この棚どかすよ!」「ちょっとあなたそこどいて!」などと一気に物々しい雰囲気になる。新人さんが割ってしまうと、この雰囲気でメンタルが折れてしまうだろう。

 

私も自分で割ったのは初だったので、上司や先輩たちに平謝りしながら後片付けをした。

 

家でも失敗

翌日、「あー昨日はやらかしちゃったなぁ…」と失敗を引きずりながら、夫からリクエストのあったメープルパウンドケーキを作っていた。

 

無心で作業を進め、生地を型に流す段階になって場所をちょっと移動しようと型を持ち上げた時、なんと手が滑って型を床に落としてしまった。あっ!と思った時にはガチャンッ!という鈍い音とともに型が割れてしまった。幾度もの断捨離の波をかいくぐり、長年大切にしてきたものだったのでショックが大きい。

 

昨日といい今日といい、ちょっと重なり過ぎである。割れもの用心の卦でも出ているのだろうか。

 

唯一の救いは、普通の丸いケーキ型でも問題なくパウンドケーキが作れたことである。今後はこの丸型ひとつで暮らしていくことになるだろう。重くて火の通りにくかったガラス型を手放すことができて良かったと無理やり前向きに考えるしかない。

 

夫も失敗

数日後、夫とソファで映画を観ていた。観終わったあと、私がトイレに行こうと立ちあがると夫がメガネを外してソファに置いた。「あー、そんなとこに置いて大丈夫かな」と一瞬思ったのだが、きわまっていたのでとりあえずトイレに行った。

 

トイレから戻ってくると、夫がメガネを見つめている。どうしたの?と訊くと、「メガネの上に手をついちゃって…」と。あーあ、やっぱり。メガネはフレームが思い切り曲がってしまい、かけると違和感がありまくりで、とてもこの状態では使えないという。急遽店舗を検索し、運良く空港内にあったため急いで行くことになった。

 

夫は最近乱視が強くなってきたとのことで、行ったついでに検査をしてレンズの交換もしてもらうことになった。肝心のフレームはその場で歪みは直してもらえたのだが、接続部分が一部剥離しているため、修理に出すことを勧められた。修理にかかる期間は約2ヶ月。新しいフレームを買えばレンズを入れるだけなので1週間程度で出来上がるのだが、費用は5万ほど跳ね上がる。2ヶ月と5万を天秤にかけ、前者を選んだ夫。気に入っているフレームだし、メンテナンスしながら長く使えるのがこのお店の品の魅力でもある。私でもそうしたと思う。

 

帰りの電車で、「メガネをそこらへんに置いちゃダメだよ」と落ち込んでいる夫にトドメを刺した。夫はしゅんとして「うん…」と答えていてちょっと可哀想になったが、前々から夫がメガネを無意識にそこらへんにすぐ置くのが気になっていたのだ。夫は気づいていないが、安全な場所に置き直してあげることが日常的にある。今回のことで懲りてその癖が治るといいのだが。

 

上から目線で夫に注意した私だが、私がケーキ型を割ったことを夫は知らない。言えば私の日頃の不注意さも指摘されてしまう。だから今後も黙っているつもりだ。ずるい妻ですみません。