ふたり暮らし

明日は明日の風が吹く

春を待つ日々

ふたり暮らし。春を待つ日々。

夏日から冬日へ

春はまだかなーと思っていたら、いきなり25℃を超える夏日がやってきた。あっつー!と思いながら電気毛布やら裏起毛の部屋着やらを洗って片付け、暑がりの夫のためにタオルケットを出しておいた。外には半袖で出歩く人もチラホラいて、陽射しこそ春の柔らかさだったが、体感気温はまるで初夏だった。

 

それから数日後、今度は朝から寒くて震えている。

 

毛布と部屋着をもう一度洗うのが面倒で、しばらく震えながら我慢していたが、とうとう我慢できずにひっぱり出した。来ると見せかけといて来ない春が憎らしい。窓を開けると春とは思えぬ冷たい風が吹き抜け、ここ数日はしとしと冷たい雨まで降っている。桜が咲ききる前に散りそうで心配だ。

 

お気に入りの映画を観る

来週実家に行く予定なので、その前にお気に入りのフランス映画を観た。以前記事にしたこともある「パリの家族たち」だ。母の日を背景に、さまざまな母と子の関係を描いたオムニバス映画で、これまでに確実に10回以上観ていると思う。

asukaze827.hatenablog.com

 

以前の記事には書かなかったが、この映画はエンドロールに、俳優陣やスタッフと、その実のご家族が抱き合ってキスをするシーンが流されており、とても素敵なエンディングとなっている。とくに女性に観てほしい作品だ。

 

この映画を観ると、母への感謝の気持ちがふつふつと湧いてくると同時に、母もひとりの悩める人間なんだよなという当たり前のことを思い出す。母に会うとついつい憎たらしい態度をとってしまいがちなので、これを観て自分を戒めておくのである。笑

 

あんこ作り

夫が職場の人から小豆をたくさんいただいたので、初めてあんこを作ってみた。

 

結果、失敗した。

 

柔らかくなる前に砂糖を入れたらダメだというのを読み、用心しすぎて煮込み過ぎてしまったのだ。濾してないのにこしあんみたいに柔らかくなってしまった。あと、たぶん水分も飛ばし過ぎたようだ。柔らかいのにパサパサ気味、というなんともいえない食感のものができあがった。

 

白玉ときなこと一緒に食べようと思っていたが、このパサパサあんこをきなこと一緒に食べたらむせそうである。パサパサあんこををしっとりあんこに変身させるには、砂糖を溶かしたお湯を加えて煮詰めるといい、というGoogle先生のアドバイスのもと、もう一度鍋を火にかけた。そしたらどうにかしっとりあんこにすることができた。茹でて砂糖を加えるだけかと思いきや、あんこ作りは意外とコツがいるんだなーと知った。

 

ところで、残ったあんこはラップに包んで小分けして冷凍しておいたのだが、後日これを夫が冷凍ごはん(雑穀米)と勘違いして蒸し器にかけてしまい、おかずも並べてさあごはんをお茶碗によそおう!となった時に判明し、全然笑えなかった。人間、腹ペコ状態の時というのは、こういう冗談には寛容になれないものである。ごはんと同じ形に包み、同じ場所で冷凍していた私が悪いのか、それともよく確認せずに蒸し器に入れた夫が悪いのか。

 

…やっぱ私が悪いですよね。以後気をつけようと思います。

 

あと何回桜を見られるか

100歳まで生きられるとして、私が桜を見られるのはあと59回である。そう考えると意外と少ない。

 

たった1週間で散りゆく桜に情緒を揺さぶられ、その儚さを美しいと感じるのは日本人だけだという。とくに、ぶわーーーっと咲き誇る桜並木よりも、ぽつんと立つ1本の桜の木により風情を感じ、ただ黙って見つめる日本人のその姿は、アメリカ人から見るとクレイジーにすら思えるのだとか。

 

わざと枝を揺らして花びらを散らし、その桜吹雪の中で写真を撮る中◯人は論外だが、派手なものが大好きな国の人たちは、ぶわーーーっと満開の桜か、あるいはざざーーーっと散りまくる桜吹雪のほうが好きなようだ。はらはらと散る桜の花びらを涙にたとえる私たちの繊細な感覚は、彼らには永遠に理解できないであろう。

 

死ぬまでにあと何回この美しい光景を見られるだろうか。何十年先も何百年先も、桜を見て心を震わせる日本人がこの国にいられますように。