ふたり暮らし。母の誕生日。
父親と母親の格差
クリスマス、母の日父の日、それぞれの誕生日。毎年やってくるこれらのイベント、世の中のみなさんはどのようにしているのだろうか?
クリスマスは、もう何年も前から両親にはなにも贈っていない。母は何かしら送ってきてくれるが、あまり嬉しいものでもなかったりする。↓
娘として、母の日父の日、両親の誕生日はやはり無視できない。こっちは子どもの日なんてとっくの昔にやらなくなっているのだから、父の日と母の日もやらなくていいんじゃないか?と思っていたこともあったのだが、小学生の子を持つ知人が、「誕生日を忘れられるのもモヤるけど、母の日をスルーされるのが精神的に一番来る」と言っていて、「そういうもんなのか」と学んだ。
そういえば、以前観たフランス映画でも母の日がテーマとなっていたが、とくに小さい子を抱える母親にとって、母の日というものがとても重要視されているとわかる描写があった。↓
去年まではわりと近くに住んでいたため、母の日と父の日はランチをごちそうしていた。でも今は実家まで電車で1時間半もかかる。気軽に行くには遠いが、「遠くて行けない」というほど遠くもない。両方行くのは大変なので、母の日と父の日の中間あたりに1回行って来ようとは思っている。
その前に、問題は母の誕生日である。今月だ。
先月は父の誕生日で、母が企画してちょっと豪華なランチ会を行った。夫も休みを合わせてくれて、父の好きな日本酒をプレゼントした。父は「そんな小洒落た店で食べても落ち着かないよ」なんて言っていたが、内心はとても嬉しかったようで、終始ご機嫌だった。
父の誕生日のランチ会については、母からひと月以上も前から相談されていた。母はこういうイベントが好きということもあるし、「してあげたがり」でもあるのだ。クリスマスも毎年父に贈り物をしている。
でも父は違う。父がクリスマスに母に贈り物をしているのは見たことがないし、母の誕生日について計画を持ち掛けられたこともない。もうすぐ母の誕生日だというのに、父からはなんの連絡もない。
子どもの頃はそんなもんだと思っていたが、よく考えたら変だ。母には私だけでなく父も相当尽くしてもらっているはずなのに、自分の時にはいろいろしてもらっておいて、母の時にはなにもしないなんて、思いやりがないなぁと感じてしまう。
母の好きなもの
子どもの頃は、母の日や誕生日にはありきたりだがお花と手作りの何かを渡していた。ある程度大きくなってからは夕ご飯を作り、ケーキを買ってきてお祝いした。私が誘えば父も買い物についてきてくれたし、お金も出してくれた。
(それが狙いで誘うのだが。笑)
大人になって家を出てからは、春用のコートをプレゼントしたり、スカーフをプレゼントしたり、還暦の時にはガーネットのネックレスをプレゼントしたりした。母はどれもとても喜んで大事に使ってくれてはいるのだが、何年か前から、「物をあげる=実家の物が増える」という構図が頭に浮かぶようになり、躊躇してしまうようになった。
ただでさえ、母は日頃から友人知人と物を介してお付き合いしているのだ。実家には「〇〇さんからもらったの~」という物が山ほどある。これらを将来的に処分するのはきっと私だ。だから私はできればもう母に物はあげたくない。
じゃあ何をしてあげたらいいのか。できれば消耗品がいいのだが、母には父のようにお酒が好きというわかりやすい好みがなく、かつて旅先で買った感動的なおいしさのバーニャカウダソースをプレゼントした時も、「これおいしいわね~!」と大喜びしていたくせに、大事にしすぎてカビを生やしたという罪がある。食べ物系は危険だ。
Amazonで「母の日プレゼント」とか「母 誕生日プレゼント」などと検索してみても、どれも賞味期限を切らすか、あるいは使われずにガラクタになるかという未来しか見えず、いまいちピンとこない。
職場の人に相談すると、やはりみんな母親へのプレゼントには悩んでいるようで、「一度温泉旅行をプレゼントしようとしたら、『旅行は疲れるから嫌だ』ってバッサリ断られた。笑」と言っている人もいた。べつの人は、「消耗品と労働力を同時にプレゼントできる」ということで「お米を20キロ買って持っていった」と言っていて、なるほど~!と思った。
うちの母も、モノより労働のほうが案外喜ぶかもしれない。次の連休にでも実家に行くか…面倒だけど。笑
夫の母の誕生日
昔、あまり参考にならないだろうなと思いつつも、夫に「母の日とかお誕生日、なにあげてた?」と訊いたことがある。
夫の答えは「母親の誕生日を知らない」だった。
(薄情にもほどがある!!)
夫と夫の妹の誕生日はもちろん家族でお祝いしたが、両親の誕生日も母の日も父の日もやった記憶がないのだという。「大人になってから、妹がなんかあげてるのを見たことある気がするけど、俺はなんもしたことないし、催促されたこともない」のだそう。誕生日だけでなく、私と結婚するまで、母の日の存在なんて忘れていたし興味もなかったらしい。世間ではバレンタインデー並みに大きく取り扱うイベントなのに、信じられない。
それぞれの家庭の方針なので私があーだこーだ言う権利はないのだが、ほんと夫の家族は変わっている。今は私も義母がそういうことは全然気にならない性格だということも知っているし、結婚してすぐの母の日にお花をプレゼントしたら「こういうことはしなくていいから」と無下に言われたことも忘れられないのだが、さすがに母親の誕生日を知らないなんて人は夫以外に見たことも聞いたこともない。
そんな薄情な夫なので、私の誕生日はけっこう折に触れてはアピールしている。私は名前の通り8月生まれなのだが、誕生日と全然関係ない季節でも、「子どもの頃は夏休みが誕生日だったから友達に会えなくてつまらなかった」とか、「私が産まれた日は真夏の真昼間で、お見舞いにきた父が熱中症で倒れた」などと誕生日のエピソードをひっぱり出し、とにかく私の誕生日は8月ですよー!葉月って名前はそこから取ってるんですよー!ということを夫の頭にインプットするようにしている。
今のところ夫に忘れられたことはないが、油断するとスルーされそうなので、今後もアピールは続けていくつもりだ。