ふたり暮らし

明日は明日の風が吹く

【愚痴】「この間すれ違ったよ」

ふたり暮らし。「この間すれ違ったよ」。
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不機嫌そうに見える女

ひとりでいる時の私は機嫌が悪そうに見えるらしい。これはわりと子どもの頃から言われている。

 

そのおかげというべきか、これまでの人生で知らない人に道を尋ねられたり、観光地で写真を撮ってと頼まれたりしたことは一度もない。声をかけにくい雰囲気なのだろう。
(夫は真逆のタイプなので、観光地などに行くと足止めばっか食う。)

他人から舐められにくい、という点では得なのかもしれないが、「声をかけにくい」と言われたりすることはあまり嬉しくない。よく知らない人ならまだしも、普段よく接している知り合いにそう言われてしまうと、「だからなに?」となる。地顔がキツいのを気にしていつもニヤニヤしながら歩いていたらただの変態だし、人と接する時は感じ良く振る舞っているんだから、ひとりの時くらい素の状態でいさせてくれよと思う。

 

とくに知り合いに言われて困るのが、「この間どこどこですれ違ったよ」というやつだ。私はこのパターンがけっこう多くて、以前の職場は職場と駅が隣接していた上に、その駅を最寄としている人が多かったため、駅で何人かとすれ違っていたらしい。それをあとから報告されるのだ。

 

 「あの時すれ違ったよ」と言われても、こちらとしては「ああそうですか」としか言いようがない。もちろん実際には「えー、そうなんですかー?気づかなかったですー!」くらいのテンションにはがんばってするが、心の中では「それを報告されてもなぁ…」と思っている。

 

その場で声をかけなかったことをわざわざ報告してくれなくていい。「すれ違ったよ」と敢えて言われると、「すれ違ったけど声かけにくい雰囲気だったからやめといた」と暗に言われているような気がする。そしてそれは当たっているだろう。

 

壁を感じたならほっといてほしい

最近はあまりイヤフォンをせずに歩いているが、以前は家の外にいる時には必ずイヤフォンをしていた。とくに何も聴いていなくても、一種の防衛のためにしていたのだ。何から防衛していたのかというと、まさに他人(知り合いも含む)からの声かけである。つまり、私は外にいる時に話しかけられたくないのだ。

 

ただでさえ声をかけにくい雰囲気だと自覚している私が、そこへさらにイヤフォンをして鉄壁のガードをしているのだから、「私に声をかけないでください」というプラカードをぶら下げて歩いているのと同じようなもんである。私を見かけた人が壁を感じるのは正しい。なので、そのまま無言ですれ違ってくれるのは、私としてはありがたい行為なのである。

 

それなのに、なぜわざわざそれを後日報告してくるのか。

 

何も言わなければ、その人と私の間には何もなかったのと同じ状態でいられるのに、すれ違ったことを報告されたことによって、「すれ違ったけど声をかけられなかった」という事実が浮き彫りになってしまう。それを報告された側としては「壁を作っててどうもすみません」という気持ちになる。せめて、「声かけようと思ったけどこっちも急いでたからさー、ごめんねー」と、嘘でもいいからひとこと添えてほしい。嘘が言えないなら黙っててほしい。

 

すれ違いをあとから報告する心理

最近、職場Bの上司と駅ですれ違っていたそうだ。それを報告された時の私の気持ちなんて上司にはわかるまい。

 

ただの知り合いと違って相手は目上の人だ。目上の相手から「この間すれ違ったよ」と言われるということは、「気づかなくて(ご挨拶できなくて)申し訳ありません」と謝罪しなくてはならない。「気づいていたのならそっちから声かけてくれてもよかったんですよ?」なんてとても口には出せない。笑

 

単純に疑問に思うのは、「すれ違ったよ」と報告してくる人は、それに対してどういう返答を求めているのだろう?ということだ。私ならわざわざ報告しない。同じ駅を利用しているんだからそりゃすれ違うこともあるでしょうよ、と思うだけだ。

 

たとえば旅先で誰かとすれ違ったら、いくら私でも声をかけるかもしれない。相手の様子にもよるが。でもその場で声をかけることができなかったら、後日わざわざ「じつはどこどこですれ違いました(見ました)よ」なんて絶対に言わない。言われたほうは「えっ、見られてた…」と感じるかもしれないから。

 

本音は話しかけないでほしいと思っている私ではあるが、もし話しかけられたとしたら、それはそれで明るく応じる。「おー!偶然!」とか「今日これから(バイト)?」とか。実際、人懐っこい子などには何度か話しかけられたこともある。そういう子は普段からコミュ力に自信のある子なのだろう。「声をかけても気づかずに行ってしまうかもしれない」「迷惑に思われるかもしれない」というリスクを気にせず、知り合いを見かけたらいつでも声をかけられるのだと思う。

 

でも、そういうリスクを恐れてその場で声をかけられなかったのであれば、それをわざわざ言う必要はない。自分がリスクを冒せなかったのを、「なんか声かけにくい雰囲気だったから〜」とこっちに責任転嫁するのはやめてくれ。

 

超上から目線で感じ悪いが、もし自分のコミュ力や話術に自信があるのなら、すれ違ったことを後日報告してきてくれてもいい。でもそうではなくて、私の返答によって話を広げようと思っているのであれば、そんな重い期待はせず、黙っててほしい。あいにくこちらも、生活圏内でのすれ違いくらいで話を広げられるスキルは持ち合わせていない。

 

この気持ちに共感してくれる人は少ないのかもしれないが、ほんとにもうしんどいんですよ…(ボソリ)

 

ひとりでいる時の私を見かけて壁を感じたなら、その壁は登らなくていいし壊さなくていいし、わざわざそれを報告なんてしてくれなくていいです。外にいる時の私は空気だと思って見えないふりをするのが正解です!

 

…と直接言えるもんなら全員に言いたいけど、実際言えないからここで愚痴を書いている。
(お目汚し失礼いたしました。)